LOGIN国境近くの黒の国の陣営で竜人の将軍セルトが受け取った報告 夜の闇の中、陣幕には篝火が燃えていた。魔力を帯びた黒曜石を全面的に使う銀色の鎧に頭の鎧の被り物、マント姿のセルト「その報告、間違いないか!」血相を変えセルトは大声で叫ぶように言う「はい、セルト将軍」竜の人型をしたセルトはチラリと陣幕の向こう側を見て、そのまま指示を出す「何としても、テインタルと言う黒の娘を捕らえよ、生きたままだ!傷は…」陣幕の向こう側から声それは若い男、いや、少年のような声「いや、多少の手傷は仕方ない…相手はあのテイ、テインタルなのだから」 セルトの表情 目を見開き、不安気に曇るのだった。「……」そうして、僅かばかりの沈黙の間「指示に従い、捕らえよ」セルトは兵士達に声をかける。「はい!」兵士達が放たれた矢のように陣幕から足早に立ち去る。セルト将軍、セルトは陣幕の向こう側の人物に声をかけた。「よろしいのですか?テインタル様に何かあれば?」「通常の状態のテイ、テインタルなら兵士達相手では敵じゃない、むしろ兵士達の方が簡単に殺される」「まぁ、今の台詞は…エイルやアル、アルテイシアにバレれたら、俺がただでは済まないか…」「何にしろ、テインタルを連れ戻せたら良いが…テインタルにかけられた呪いの入れ墨があるからな」「アーシュ様」「大事な異母妹だ…可哀想な俺の妹」
「お母様の部屋を掃除しておかないと」まだ小さなティナがホウキを手にする。「ティナ様、私達が致します」すると使用人が声をかけた。「え、大丈夫よ…皆、冬場の仕事も急に増えたから私がする」パタパタと三つ編みにした赤い髪をなびかせながらティナが母親のエリンシアの部屋に入った。ガタン!「あら?」ダンスの上にあった綺麗な飾り縁のついた小箱が掃除中に落ちて来て、ティナはその小箱を手に取る。「まぁ、何かしら?綺麗な箱ね」つい、つい無意識にその小箱を開けてしまうティナ小箱の中には綺麗な宝飾品に櫛に…それから沢山の手紙…小さな肖像画「白の国か、黒の国の言葉ね 文字の意味が分からないわ」「随分と沢山あるわ、それにこの肖像画は?あれ?」1枚は淡い金の髪、エリンシアお母様と同じ種族の若い男性…片腕が無いもう1枚は三人の人物だわ…黒髪の男性と少女 長い耳、テインタル様と同じ種族あ、男性の方はテインタル様と同じ赤い瞳もう一人の人物…エリンシアお母様と同じ種族種族が同じだけでない…オッドアイ、ウェーブのかかった金の髪面立ちが…エリンシアお母様によく似ている?先程の男性もだけど よく似た少女は…もしや、もしかして、エリンシアお母様の血縁なのかしら?肖像画のエイル、エルトニア彼女がティナの異父姉などとは、まだ知るよしもないティナ
「ティンタル王女様!」アーサーは叫んだ黒の兵士と剣で戦いながらティンタルは言う「くっ、私なら大丈夫よ、大丈夫!アーサー!」「行くの!行きなさいアーサー!貴方の大事な人たちの為にも」「我が名は黒の王女テインタル」「我が名の元に風よ、刃となり立ち塞がる奴等をなぎ払え…だか、命は奪うな!」それはテインタルの見せた本音 テインタルの切ない想いだった風が勢い良く舞い上がり、廻りを取り囲む黒の兵士達をなぎ払う「うわあああ」「ぎゃああ!」そうして、彼らは怪我を負うがテインタルは魔法の効果を弱めたので当然だか、彼らにとっては致命傷にはなってはいないだが…しかし黒の兵士達の数は多く、しかもテインタルは攻撃の魔法を弱めているのでテインタル達には不利な状況ではあった。しかもテインタルにとって最大攻撃の魔法炎の魔法を使わないのだ「テインタル様」「大丈夫、私が引きつけるわ!いいから!」黒の兵士達は戸惑いの表情を見せ、互いの顔を見る。「テインタル?」「今の呪文は…」「黒の貴族の娘か?剣も強いぞ」「洗脳されたか、仲間の人質がいるのか?」「恐らく…そうだろう」「我々に致命傷を与えてはない」「とにかく、あの娘は敵方だ!」「魔法封じの呪文を織り込んだ網を投げろ!」
「黒の国境での任務はほぼ無事に済んだのだからねえ、アーサー、貴方は巨人族の国へ急いで戻りなさい」「ティンタル姫様」「エリンシアの為にも…巨人族の王から貴方の大事なエリンシアを取り戻さないと」隠れ家でアーサーとティンタルが言葉を交わしていた。「エリンシアの身体は弱っているのに 巨人族の王は…なんて酷い」ティンタル「姫様…ティンタル姫様」アーサーは泣きそうな顔でどうにか言葉を絞り出した。「少しでも早く…残りの後始末なら私でも大丈夫だから」ティンタルドンドンと扉を叩く音と共に勢い良く扉が開く部下のランディが息を切らして、部屋に飛び込んできたのだった。「ランディ」「ランディなの?どうしたの?」「大変です!黒の軍勢が…この隠れ家が奴等に発見されました」「何ですって!」アーサーにティンタル、数十人の部下達が慌てて鎧に剣を取る数人は示し合わせたように盗み出した黒の国の機密を書き写した書類などを懐にしまい込んだ。「行くわ!この場を脱出するわよ」そうして、小競り合いの戦いが始まった!「風よ!敵を蹴散らせ 黒の王女たるティンタルが命を下した!」水辺のある低い崖での戦闘黒の兵士達が悲鳴を上げ、風に吹き飛ばされ水辺へと…。
巧みないつも通りの羽琴の演奏滑るように軽く踊るような指先の動きでエリンシアの演奏で羽琴の弦は優しい調を奏でていく。巨人族の王の城で、そうしていつも通りエリンシアは羽琴の演奏を終える。王の居室 王はベッドに身体を横たえ酒を煽るように飲んでいた。いやらしい卑猥な笑みを浮かべ、さも当たり前のようにエリンシアに言う「服を脱げ、俺を十分に満足させろ…分かっているなエリンシア」泣きたい、逃げ出したい気持ちを堪えながら言われるままに服を脱ぎ捨てたエリンシア 微かに震える自分の身体ベッドにそんな自分の身体を横たえる胸を捕まれ、白い肌を乱暴に扱われ四つん這いにされ、猛り狂うものを幾度も押し込まれて喉を潰されたエリンシアは、くぐもった微かな声を上げる。「もっとだエリンシア、もっと満足させろ」次には王の身体の上で、思う様、弄ばれたそうして…悪夢のような時間の後エリンシアはようやく解放され、逃げるように部屋を出た。用意された部屋に駆け込むように必死でよろめきながら、歩いてゆく 瞳からは絶え間ない涙…涙部屋ならば一人で泣く事も暖かな湯で湯浴みも出来るのだから「エリンシア、白の国のエリンシアだったか」声をかけた者 確か、王の弟で長く戦に出ていた者王の弟舌なめずりをして笑う「前にも会った…兄の寵姫だ 俺は兄の王とは…仲が良い」「兄の王に可愛がって貰ったかお前の夜伽に兄の王はとても、満足して貰っているようだ…ククッ」「昔の戦で捕らえた奴隷の中でも、本当にお前は美しい」「兄の王にも、あのアーサーも…お前に夢中だ…黒もだが、白の貴族の娘は年を取らずに 姿は美しく、二十歳代のまま」「是非、俺にも羽琴の演奏に夜の無聊を慰めて貰いたいものだ」
「お母様?」「ママ」エリンシアは大事な子供達を抱き締める。ほほ笑むとエリンシアは 小さな板に文字を書き出すのだ「お母様、王様のお城に行くの?」エリンシアは小さな娘のティナに頷く「…何だか心配なの、一緒に行きたい」いつもは聞き分けの良いティナが何かを感じたのか…そんな言葉を口に出す。慌てて、首を横に振り、ティナをエリンシアは再び抱き締めたのだった。そして、娘の小さなティナにまた板に文字を書いて、手渡した。巨人族の王様達は大変、気難しい処があるもし、何かの事で不快感を持つといけないから大事なアーサー お父様のためにも 二人は良い子で御留守番をお願いね近くに住む親戚の方々、叔母さま達に家の使用人達も二人の傍に居るわ「お母様、エリンシアお母様は大丈夫なの?」頷き、また小さな板に文字を書くエリンシア私なら以前は王様の傍で御世話の仕事をしていたの王様達の為に琴、羽琴を演奏したりしていたから、大丈夫なのしばらく、多分だけど戻れないわ「分かりました エリンシアお母様」この子供達、ティナ、アンリス 夫アーサー私は…私が出来る事を 守らなくては◇黒の国の国境付近に夫アーサー達がいたガシャーン アーサーは手元にあったグラスを落とした「あら、大丈夫?どうしたのアーサー」黒の王女テインタルが尋ねた。「…また、エリンシアがエリンシアが王宮に…王が呼び出したそうです」震える声で親戚の者たち、ティナからの手紙で状況を知るアーサー







